コラム
大学受験において、英語はほぼすべての受験生が必要な重要科目です。
そのため、かなり力を入れて勉強されている方も多いでしょう。
特に英単語の勉強に多くの時間を割いている方が多いですが、なかなか覚えられないという人も少なくありません。
英単語を効率良く覚えることができないと、過去問をはじめとした応用や発展の問題、具体的には長文読解の学習に手が回りにくくなってしまうため、入試本番で合格点に届かない可能性も出てきてしまいます。
したがって、英単語の暗記はできる限り短期間で効率良く行いたいものです。
英単語を覚えるにあたっては、理解力よりも暗記力の方がより重要です。覚えやすいやり方というのは人それぞれな部分もありますが、一般的に多くの方に当てはまるやり方もあります。
本コラムでも、以前に「効率良く暗記学習をするための3つのポイント」という記事で効率の良い暗記方法について触れたことがありますが、今回はより「英単語」というジャンルに絞ってみていきたいと思います。
これは以前の記事でもお伝えしたことです。
英単語を暗記する際に、わざわざ声に出して覚えようとする人は少ないかもしれません。
たしかに、塾の自習室などで声を出してしまうと他の人に迷惑をかけてしまうのでできない…といった事情もあるでしょう。
しかし実際、英単語を声に出して覚えると目(文字)だけではなく耳(音)からも情報が入るので、脳の働きが活性化して定着力が上がります。
そこで、すんなりと覚えられる単語についてはそのままのやり方で覚えて、「この単語はどうしても覚えられない!」という単語だけをピックアップして自宅などの声を出しても問題ない場所で何度も口に出して覚えるのはどうでしょうか。
当然のことながら、覚え方を工夫することで少しでも効率よく覚えたいところですが、社会や理科と比べて「語呂合わせ」などが使いにくいのが英単語です。
では、英単語学習でできる工夫はないのか…ということですが、「インパクトのある簡単な例文を、(日本語と混ぜて)自分で作って覚える」という方法があります。
一例ですが、たとえば「waste(~を浪費する)」という単語で作るなら、
「最近、服やカバン、おまけに参考書まで買ったので、お金をwasteしすぎて貯金がなくなってしまった…」
とか、
「次の週末は絶対時間をwasteしないぞ!」
みたいな感じです。
どこかの芸能人のようですが、面白い使い方ができたときは意外と頭に残ったりするのでおすすめです。
もちろん例文づくりがメインではなくあくまでも暗記のためなので、パッと思いついたものでOKです。一生懸命考えすぎる必要はありません。
これも全単語でやっていると例文を作っている時間がもったいないので、どうしても覚えにくそうだな、というものに絞って行うとよいでしょう。
英単語には歴史上の出来事のようなストーリーなどはないですから、ただひたすら単語と意味を淡々と覚えていくことになります。
そうなるとやはり途中で学習のモチベーションが下がってしまうこともあるかと思います。
そのため、効率の良い英単語学習にはモチベーションの維持も非常に重要なポイントになってくるでしょう。
たとえば制限時間を設定して、時間内にどのくらい覚えられたかを測る…といったような方法や、英単語を目標の個数一通り覚えられたら趣味の時間を少し取る、などでしょうか。
暗記を苦痛だと思えば思うほど苦手意識が湧いてきてモチベーションダウンにつながってしまうので、できるだけ「無理やり覚えさせられている感」をなくす方法を考えましょう。
英単語に限ったことではありませんが、暗記は基本的に「回数」が重要です。
ですので覚えられないと諦めず、何度も繰り返すというのは大事なことです。
「1回で覚えないとだめだ!」と自分を追い込むのではなく、「5回やって覚えられたらラッキーだ」くらいに考えてください。
とはいえ「回数」をこなすためには相応の時間が必要です。
高学館では「早めの学習開始を!」と口を酸っぱくして言っていますが、これはその時間を確保するためでもあります。
特別記憶力の良い方でない限り、全部を一発で覚えられる魔法のような方法なんて普通はありません。
ギリギリに追い込まれた状態でこなせる量にも限界がありますから、これを見ている皆さんは、少しでも早めに余裕を持った受験対策ができるようにしてくださいね。