コラム
受験生の中には、様々な事情によって、塾の授業を取らずに独学で大学受験の勉強をしているという方もいらっしゃると思います。基本的には参考書などを購入して勉強することになると思いますが、選び方がよく分からないという人も少なくありません。
そこで大学受験の勉強で使用する参考書はどのように選べばいいのか、また学習時のポイントを挙げていくことにしましょう。
やみくもに参考書や問題集を解くだけでは効果も出ませんし、そもそもモチベーションも上がりません。
受験までの時間は限られているので、最小限の学習で最大限の成果を上げる参考書選びのためにも、まず自分の現状認識と、今の自分にとってどんな課題があるのかを具体的かつ明確にしておく必要があります。
たとえば「英語が苦手だ」だけでは一体どんな参考書をやればいいのか全くわかりませんが、「模試で文法分野の点数が悪いので、まず文法を固めてしまおう」となれば、それに合った参考書を選ぶことができるようになります。自分の状況をわかっていないのに、書店でとりあえず「解きやすそうな参考書だ」などといった理由で参考書を買ってもほとんど意味はありません。
解説の丁寧な参考書や自分にできるレベルのわかりやすい参考書を選ぶことももちろん重要ですが、「この参考書を仕上げて、次の模試のこの分野でこのくらい点を取れるようになりたい!」というように具体的な目的を考えられてはじめて学習のモチベーションも維持されるのです。
自分で参考書を使って学習する受験生の多くが陥るのが「参考書を買って満足する」「途中までやったけれど、その後放置してしまう」というパターン。これは前述の「具体的な目的」がはっきりしていないときにも起こりがちですが、参考書を読んだり解いている最中に、飽きたりわからなくなったりして投げ出してしまうというケースもよくあります。
もちろん自分のレベルや目的に全く合っていない参考書をやっても意味はありませんが、せっかく身になるものでも途中で投げ出してしまってはこれまた意味がありません。ハッキリ言って、お金の無駄でもあります。
最初から100%の理解ができなくてもいいのです。とにかく一周終わらせてみてください。
合格/不合格は0か100かですが、テストの点数は0点か100点か、ではありません。理解度も0か100か、ではありません。パッと見でわからないところがあるというのは、それだけ自分に足りない知識や考え方がある、学べるところがあるということです。最初から0か100かで結果を求めすぎないでください。
参考書を1回終わらせたら、2周目、3周目と再チャレンジしてみてください。そうすればその内容をより深く理解することができ、結果的に自分の自信にもつながります。
ところで、以下は、以前高学館のTwitterアカウントでツイートした内容です。
【河内長野校】
— 高学館 (@kougakukan_01) 2017年11月19日
忘れ物です。
パッと見ただけで、この子はめっちゃ頑張っているんだろうというのがよく分かります。心当たりがあれば取りに来てください。きっと沢山の努力が詰まった物なので、大事に保管しておきます。
同時に、2年生達にも受験生とはこれほど勉強していると知ってほしいです。 pic.twitter.com/q1JenYVYPa
単に「参考書がボロボロになるまで使っているからすごい」と言うつもりはありません。綺麗事ではなく、他者から見てもこれだけ努力の跡が見られるということは、やはり本人の中での自信は相当大きなものになっているはずです。
この本の持ち主が、今後の人生で一冊の本をこれくらい何度も何度も読み返したり使い込んだりすることがあるかはわかりませんが、いつかきっと受験生時代を思い出して、「自分はよく頑張ったな」と思える日がくると思います。
以上、参考書の選び方や学習に関するポイントをいくつか紹介してきました。
基本となるのはやはり現状の課題点の認識と、自分に合った適切な対処法を見つけることです。適切な対処法を見つけるには、実際の入試問題や入試で求められる力をある程度熟知していなければなりませんので、この辺りは実際に講師のアドバイスを受けるのが最も正確に情報を知ることのできる方法です。
勉強に悩んでいる方は、まずはぜひ高学館の講師を頼ってみてください。